今週のお題「初任給」
社会人になって最初にもらう「初任給」。
それは誰にとっても特別な瞬間であり、人生の大きな節目と言えるでしょう。
私自身も、35年以上前に初めて給料をもらった日のことをぼんやりと覚えています。
正直なところ、当時の「初任給で何を買ったか」「親に何を贈ったか」などの具体的な記憶は、今となってはほとんど残っていません。
ただ、あの時感じた「自分の力で稼いだ」という誇らしさと、ほんの少しの緊張感だけは、今も心に残っています。
この記事では、
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私たち親世代の「初任給」事情
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2025年現在の若者たちの「初任給」の使い道
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初任給にまつわる世代間の違い
などを、丁寧に掘り下げてご紹介していきます。
初任給とは?改めて意味を考える
「初任給」とは、社会人として初めて受け取る正式な給料を指します。
アルバイト代とは違い、正社員や公務員、契約社員としての最初の給与であり、「社会人として認められた証」とも言えます。
初任給には、
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親への感謝を形にする
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自分へのご褒美を買う
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貯金を始める など、さまざまな思いが込められています。
なぜ初任給は特別なのか?
それは単に「お金をもらった」以上の意味があるからです。
初任給には、
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社会の一員になった実感
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自立への第一歩
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周囲への恩返し といった、精神的な重みが自然と付いてくるものなのです。
35年前の「初任給事情」|親世代のリアル
私が初任給を受け取ったのは、およそ35年前。
昭和から平成にかけての時代でした。
当時の平均初任給(大卒)は、約16〜18万円。
今(2025年現在)は大卒で22〜25万円程度ですから、単純に金額だけ見ると確かに上がっています。
しかし、当時と今とでは「物価」が大きく違います。
例:35年前と今の物価の比較
品目 | 35年前 | 2025年現在 |
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缶ジュース | 100円 | 160円 |
ガソリン(1L) | 約90円 | 約180円 |
ハンバーガー | 約210円 | 約450円 |
家電製品(炊飯器など) | 約2万円 | 約3〜5万円 |
つまり、「初任給が上がった」と言っても、実質的な購買力は大きく変わっていないのです。
初任給で何を買った?記憶にない理由とは
正直なところ、私は「初任給で何を買ったか」を覚えていません。
なぜなのか考えてみると、
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当時はモノが豊富ではなかった
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必要なものは親が用意してくれていた
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周囲も特に初任給で大きな買い物をする風潮がなかった こうした理由がある気がします。
初任給=親に何かを贈るべき?
もちろん「親にプレゼントを贈る」という文化はありました。
しかし、それは今ほど形式ばったものではなく、
「帰省したときにお菓子を持って帰る」
「外食に誘う」
といった、さりげない感謝の表現が主流だったように思います。
今の若者たちの「初任給」の使い道は?
では、2025年現在、今の若者たちは初任給をどのように使っているのでしょうか。
最新の調査によると、初任給の使い道ランキングは以下の通りです。
【2025年版】初任給の使い道ランキング
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親へのプレゼント・仕送り
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自分へのご褒美(ファッション、ガジェット)
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旅行・レジャー
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貯金・資産運用のスタート
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生活費・奨学金返済に充当
親へのプレゼントはやっぱり定番!
たとえば、
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ブランド物の財布やバッグ
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高級レストランでの食事
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家電製品(マッサージチェアなど) など、「形に残るもの」「思い出に残る体験」を贈る若者が多いようです。
一方で、奨学金返済や生活費への充当が目立つのは、
今の若者たちの経済的背景を象徴しているとも言えるでしょう。
昔と今で「初任給の重み」は変わった?
結論から言うと、初任給に込める思いは今も昔も大きくは変わっていないと感じます。
ただし、社会環境や生活スタイルの違いによって、
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「親への恩返しの形」
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「自分へのご褒美の選び方」
は変化しているのかもしれません。
かつての私たちは、「物を持つこと」がステータスでした。
しかし、今の若者たちは「経験や時間」を大切にする傾向が強いと感じます。
初任給をもらったら考えたいこと
初任給は、「ただ使う」だけではもったいない。
以下のような意識を持つことで、より意味のあるものにできるはずです。
1. 感謝の気持ちを行動で伝える
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両親に手紙を書く
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一緒に食事に行く
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ちょっとした贈り物を渡す
金額の大小ではなく、**感謝の「伝え方」**が大切です。
2. 自分への投資を考える
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資格取得のための講座
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健康管理のためのジム通い
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スキルアップのための書籍購入
初任給をきっかけに「自分に投資する」ことも、将来に繋がる良い選択肢です。
3. 未来への貯金を始める
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つみたてNISAやiDeCoの活用
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緊急資金(いざという時のための貯金)
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留学や転職に備える自己資金
少額でも、コツコツと資産形成を始める意識を持ちたいところです。
まとめ|初任給は「スタートライン」
初任給は、社会人としてのスタート地点。
どんなに時代が変わっても、この瞬間が特別なものであることは変わりません。
35年前、私はそのありがたみを深く考える余裕もなく、
ただ日々の仕事に追われていたように思います。
けれど今振り返ると、
「あの時もっと親に感謝を伝えておけばよかった」
そんな小さな後悔もあります。
これから初任給を手にする若者たちへ。
モノでも、体験でも、心のこもった形で、自分と周囲への感謝を表現してほしい。
それが、きっとこれからの社会人生活を支える大きな力になるはずです。