PSEラベルの正しい作り方|表示ミスで違法になる落とし穴
電気用品を販売する際、PSEマークの取得だけでなく「ラベル表示」も法令で義務付けられています。
このラベルの記載ミスや省略があると、たとえ試験に合格していても「販売違反」とみなされる可能性があります。
この記事では、PSEラベルに関する基本ルール、よくある間違い、そして正しい作成方法を解説します。
PSEラベルとは?なぜ重要?
PSEラベルとは、「製品に貼付する安全マークや必要情報を記したラベル」のことです。
これは単なる目印ではなく、電気用品安全法に基づく表示義務があります。
表示義務に含まれる項目(一例):
- PSEマーク(丸型 or ひし形)
- 事業者名(輸入事業者または製造者)
- 定格電圧・電流・消費電力
- モデル名(型番)
- 製造国名(例:Made in China)
表示ミスのよくある例3選
① PSEマークの種類を間違えている
→「特定電気用品」なのに、丸形マークを使用している(逆もNG)
② 輸入者名が表示されていない
→中国メーカーの名前だけでは不可。日本で販売する場合、日本国内の責任者名が必要
③ 型番や仕様が実物と一致していない
→定格電圧が変更されたのに、旧スペックのまま印字している
これらは軽微なミスに見えても、法令違反と見なされ、販売停止・行政指導・罰則の対象になり得ます。
正しいPSEラベルの作成ステップ
- ステップ1:対象カテゴリを確認
製品が「特定電気用品」か「特定電気用品以外の電気用品」かを確認し、それに応じたマークを使用 - ステップ2:必要情報を一覧に
型番、仕様、輸入者名、製造国などを整理し、正確に記載できるようにする - ステップ3:デザイン作成(日本語必須)
日本語での記載を基本とし、英語表記だけのものはNG - ステップ4:耐久性のある印刷・シールに
摩耗や水濡れで消えないように。ULなどでは「擦過試験」も行われる - ステップ5:製品に確実に貼付(位置も重要)
基本は本体。スペースがない場合は別途許容される方法もあるが、事前確認を
よくある質問(FAQ)
Q. ラベルが剥がれたらどうなる?
→ 「貼付されていない」状態は違法です。耐久性の高い印刷方式か彫刻などが理想です。
Q. ラベルの印字ミスに気づいた場合は?
→ 回収して貼り直すのが原則。オンライン販売の場合、発送停止・自主対応が必要です。
Q. 箱や説明書にPSEマークを載せればOK?
→ NGです。基本は製品本体に貼付義務があります(小型製品など例外を除く)。
まとめ:ラベルミスも「違反」です
PSE対応において、ラベル表示は見落としがちな「落とし穴」です。
技術的に試験に通っていても、表示が不適切であれば違法販売と判断されることがあります。
副業で中国輸入などを行う方も、ラベル設計には十分な注意と確認が必要です。
次回は、「AmazonでPSE非対応商品を出したらどうなる?事例と対策」について紹介予定です。