岐阜県50代バイク乗りの備忘録

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PSEマークでも安心できない!? 試買テストの実態と不適合リスク

PSE適合製品でも安心できない!? 「試買テスト」の実態と私が思うリスク管理の重要性

「PSEマークが付いているから安心」――そう思っている事業者さん、少なくないのではないでしょうか。私自身、以前はそう信じ切っていました。しかし、経済産業省が毎年実施している「試買テスト」の存在と、その結果を知ってからは、考え方が180度変わりました。

そもそも「試買テスト」って何?

経済産業省では、製品安全政策の一環として、市場に流通している電気用品を実際に買い上げ、電気用品安全法令に定められた事項の遵守状況を確認する取り組みを行っています。具体的には、

  • 技術基準への適合状況
  • 表示(PSEマークなど)の妥当性

をチェックし、製品の安全性を確保することが目的です。このテストは、JET(一般財団法人 電気安全環境研究所)など、経済産業省が委託した機関によって実施されています。

衝撃の令和4年度結果

令和4年度の試買テストでは、対象となった163機種のうち、

  • 技術基準に不適合:81機種(49.7%)
  • PSEマーク等の表示に不適合:5機種(3.1%)

という驚きの数字が出ています。約半数が「技術基準を満たしていない」という結果です。PSEマークが付いていても、この数字を見たら「安心」とは言えませんよね。

事前通知なし! そして突然の報告書

試買テストは抜き打ちです。どの製品が対象になるか、事前に連絡は一切ありません。ある日突然、「不適合」の報告書が届く可能性があります。そうなると、

  • 暫定対策の検討
  • 市場に出回っている製品の回収や修正対応
  • 顧客や取引先への説明

など、時間もコストもかかる対応が一気に押し寄せます。

PSE適合なのになぜ不適合になるの?

多くの場合、PSE試験は数台のサンプルで行われます。試験時にOKでも、量産段階で品質のバラつきが大きくなり、不適合品が混ざることがあります。さらに、特定以外の電気用品では自主検査が基本です。

もしPSE法をよく知らない海外工場や、無名の試験機関に委託していた場合、そもそも最初から適合していない可能性もあります。私としては、経済産業省の登録試験機関リストに載っている試験所を選ぶのが最低限のリスク対策だと思います。

量産管理の重要性

たとえ登録試験機関で試験を受けても、量産時の管理が甘ければ不適合は避けられません。製造ラインや品質管理体制を見直し、「試験に通っただけ」で満足しない姿勢が重要です。

不適合の代償は大きい

不適合となった場合、最悪の場合は罰則があります。法律で定められている罰則は以下の通りです。

懲役・罰金刑(法第57条)

  • 1年以下の懲役または100万円以下の罰金、またはその両方
  • 対象:法第12条、法第41条、法第42条の5に違反した者

30万円以下の罰金(法第58条)

  • 報告をしなかった、虚偽報告をした
  • 検査を拒否・妨害・忌避した
  • 質問に答えなかった、虚偽の陳述をした
  • 命令に違反した

法人への適用(法第59条)

  • A~Cの場合:1億円以下の罰金
  • B~Fの場合:各項目ごとの罰金刑

さらに、事業者名が公表されることもあり、ブランドイメージに大きなダメージとなります。

私が考えるPSE対策のポイント

  1. 登録試験機関を選んで試験する
  2. 量産時の品質管理を徹底する
  3. 納入先や取引先にも試験条件を共有する
  4. 試買テストの存在を社内教育に組み込む
  5. 不適合時の対応マニュアルを事前に作っておく

まとめ:PSEマークは「スタート地点」

今回の令和4年度の試買テスト結果を見れば、PSEマークはあくまで「スタート地点」でしかないことが分かります。製造者も輸入者も、「通ったから終わり」ではなく、「市場に出続けている限り品質を守り続ける」責任があるのです。

私自身、この事実を知ってから、PSE製品を扱う時の見方が変わりました。この記事が、同じように製品安全に携わる方の意識を少しでも変えるきっかけになればと思います。