美濃の紅葉ツーリング2025|青空といちょう、もみじが彩る秋のワンシーン

朝起きてカーテンを開けた瞬間、「これは走らなきゃ!」と思った。 空は澄みきって、何の曇りもない青一色。 空気は冷たくて、でもどこか柔らかい。 まるで秋が「今日がベストだよ」と囁いているようだった。
今年の飛騨地方の紅葉はすでに終盤戦。 山のてっぺんでは落葉も始まっていて、少し寂しさを感じる季節だ。 その一方で、美濃地方はまさに今がピーク。 黄色、赤、オレンジ。どこを走っても秋色が視界いっぱいに飛び込んでくる。
そんな日に、走らずにいられるはずがない。 特に行き先は決めず、「気持ちが向くままに走っていく」という、ツーリングの醍醐味を楽しみたかった。
1. エンジンをかけた瞬間から、もう旅は始まっている
バイクにまたがってエンジンをかけると、 いつもの鼓動が身体に伝わってくる。 秋の冷えた空気が頬に触れて、気持ちが一気にシャキッとする。
街を抜けていくと、いちょう並木が黄金色に輝いていた。 風が吹くたびに葉っぱがひらひらと舞い落ちて、 まるで金色の雪が降っているみたいだ。
今日の目的はただ一つ。 「心のままに走って、心が動いた場所で止まる。」
2. 秋色が揃う“完璧なスポット”との出会い
少し郊外へ出たところで、 「ここ…絶対にキレイだろうな」と直感で分かる景色に出会った。 バイクをゆっくり停めて、歩いてみると…目の前には、本当に息をのむような秋の色。
いちょうの鮮やかな黄色。 そしてもみじの深紅。 澄んだ青空の下で、その3つの色がひとつの場所にぎゅっと集まっていた。


同じ場所で撮っているのに、 角度を変えるだけでまったく違う表情を見せてくれる。 黄色が主役に見えたかと思えば、赤が背景を支配する瞬間もあって、 「自然って本当に生きてるんだな」と感じられる。
青空を背景に、黄色と赤が鮮やかに浮かび上がる。 この3色が同じ場所で揃うことって、案外少ない。 だからこそ、この光景は印象に残る。

光が葉に透けて、その一瞬だけ色が濃く見える。 毎秒違う表情をしてくるから、シャッターを切る手が止まらない。
さらに足元を見ると、落ちたいちょうの葉が道に広がっていて、 ふとバイクのミラーを見ると、そこにはもみじの赤が映り込んでいた。

現実の風景と、ミラーに映るもうひとつの風景。 同じ場所なのに、まったく違う秋がそこにある。 そんな不思議で美しい瞬間だった。
3. 校庭で見つけた“秋を守る一本の木”
スポットを離れてしばらく走ると、 田舎の小学校の前を通りかかった。 校庭には大きないちょうの木がぽつんと立っていて、 青空を背景にまぶしいくらいの黄色に染まっていた。

周りに誰もいない時間だからこそ、 そのいちょうの存在感が際立っていた。 子どもたちの声が聞こえてきそうな、懐かしさを感じる風景。
木って、そこに立っているだけで時間を感じさせるからすごい。 春も夏も秋も冬も、同じ場所で季節を繰り返してきたんだろうな…と想像してしまう。
4. 田舎道と山の“まだら紅葉”が味わい深い
さらにバイクを走らせると、見晴らしのいい橋に出た。 川のせせらぎが心地よく聞こえる。 橋の上から見た風景は、まさに「里山の秋」という感じだった。

山の木々が少しずつ色づき始めていて、 緑の中に赤や黄色がまだらに点在している。 この“始まったばかりの紅葉”って、ピークとは違う良さがある。
紅葉が山を染めていく途中の段階は、 自然がグラデーションを描いているみたいで、 どれだけ見ていても飽きない。
ゆっくり息を吸うと、 落ち葉の香りと冷たい風の匂いが混ざって、 「あぁ、秋だな…」としみじみ感じる。
5. 美濃の紅葉がくれる“素朴で深い感動”
美濃の紅葉って、観光地のような派手さはないけれど、 心にじんわり染みてくるような良さがある。 静けさ、風の音、土の匂い。 どれを取っても自然体で、気取っていない。
そして何より、走っているだけで秋を全身で感じられる。 いちょうの金色ともみじの赤が、まるで季節が話しかけてくるみたいに目に飛び込んでくる。
写真1〜4のスポットもそうだったけど、 美濃の紅葉は「偶然の出会い」が本当に美しい。 探していたわけじゃないのに、“ふっと現れる秋の主役”。 これがたまらない。
6. 秋は足早に過ぎていくからこそ、今を味わいたい
夕方になると、陽の角度が低くなって、 黄色も赤も少しだけオレンジがかってくる。 この“夕方の紅葉”も一日のご褒美だと思う。
飛騨ではすでに落葉が進み、冬支度が始まっている。 美濃の紅葉も、もう数週間すれば終わりが見えてくる。
だからこそ、今日のような一日が本当に貴重。 同じ場所で見た4つの秋、田舎道で出会った小さな秋、そして青空に広がる秋。
こういう瞬間を味わえるのは、 バイクという乗り物がくれる自由のおかげだと思う。
走れば、秋がそこにある。
今年もまた、心を動かす紅葉に出会えました。